ICL③(手術当日)

最初の受診から1ヶ月少し経って、遂に手術当日になった。

3日前から朝・昼・夜・眠前の1日4回、抗菌薬(ベガモックス)の点眼をして、いざ手術当日。

当日は午後1時20分に来院とのことだった。

 

手術当日はシャワーに入れない(翌日は首から下のみOK)のと、しばらく運動ができないので、午前中に軽いランニングをしてシャワーを浴びてからクリニックへ行った。

受診後すぐに、術前の目薬と、当日の予定時間(来院から2時間位で帰宅できるとの事)、術後の注意点、目薬についての説明を受けた。術前は散瞳薬を10分毎に差し、5回程差して充分散瞳した時点で手術の待ちの状態に入った。14時頃に「あと2人位なので待っていてください」と言われた。術後の人も術前の人も、同じフロアだった。1人呼ばれてから次の人が呼ばれるまでが一瞬で(10分位?)、ほんとにすぐに終わるんだなと実感していた。あと1人待ちの状態になってからope室の前室に入り、キシロカイン点眼薬を看護師さんがしてくれて、手術用のガウンを着てソファーに横になっていた。

手術中の迷走神経反射が心配だったけど、3年間手術をやってて1人いるかいないか?位との事だった。やっぱり直前になったら心迫数が上がったけど、スタッフも皆リラックスした雰囲気だったので、耐えられない程の不安感ではなかった。

 

自分の名前が呼ばれて、ope室の中へ。散瞳してメガネを取った状態なので全く見えない。

ソファに腰掛けて、ガーゼを被せられて、opeが始まった。

 

手術をしてくれた北澤先生は、「今からこの手順があります」「圧迫される感じがありますよ」と全て説明してくれるので、安心した気持ちで臨んだ。

最初のイソジンでの消毒は、はじめ目を開けた状態でするんだと思ってビビっていたけど、実際は目を閉じた状態での消毒だった。閉じた隙間から少しずつ目の中に浸透していく感じで、思ったより染みなかった。覆いを被せられて、すぐに右目の手術が始まった。「今からレンズが入ります」と言われてすぐに3秒程グッと圧迫される感じがあって、気づいたら終わっていた。圧迫される感じは、前評判の通りそこまで気持ち良いものではないけど、耐えられない程ではなかった。何より一瞬だったから、グッとこらえたらすぐに終わっていた、という感じだった。レンズ後の縮瞳のタイミングでの点眼も目に染みたが、手術前の散瞳薬も染みたので、それと同じ位のしんどさだった。個人的な感想だけど、手術の痛み自体は、手術前の点眼薬や術前検査(眼圧測ったり)が問題なければ、耐えられる範囲なのかな、と思った。

 

左も同様に手術を行い終了。左の方がゴロゴロ感や染みる感じがあった。

手術後は目を開けると、すぐに見える状態で感動した。手術後すぐに術後最初の点眼があった。クラビット→リンデロン→ジクロフェナクの順番に、5分毎に点眼していく。手術当日はこれを寝るまで2時間毎で、明日からは1日4回。クラビットとジクロフェナクは1ヶ月続く予定となる。リンデロン点眼だけすごい染みるけど、もはや手術で目への刺激に慣れているから、これも耐えられる範囲内、って感じだった。

 

手術直後は散瞳薬の影響が残っているのと、特に左目の炎症が強くてゴロゴロした感じで、「これ大丈夫か?」というのが正直な感想だった。視野自体はよく見えるけど、上のライトを見るとハローがきつくてしんどかった。20分程経って、眼圧と気球の検査、網膜の検査を受けて15時半頃に終了。クリニック近くの東京駅の景色は綺麗だった。手術直後はハローがきつくて、とても当日予定は入れられないなという感じだったけど、2〜3時間経つと改善してきて、19時過ぎに家に着いた時には快適に過ごせるようになっていた。家からの夜景がとても綺麗で感動した。まだ明るい室内灯を見るとハローは残るけど、術後すぐよりは少なくなってるから、だんだん改善されていくのかな?と思った。

 

そういえば、手術の前に元々持っていたメガネの内の一つを、「PC用に」と言ってJINSで+1Dの凸レンズに変えてもらった。これは今思うと正解だった。手術当日は視力がよくなった影響で、室内や遠くははっきり見えるけど、軽い老眼になった様な感じで、PCを携帯位の近さになると少ししんどい。予め作っておいた凸レンズのメガネを使うと、PC作業をする時もしんどさを感じず、助けられたな、と思う。術後1週間は屋外にいる時は保護メガネが必要だけど、このメガネで代用できるならこっちの方が楽に感じる。

 

手術当日の時点で想像よりは見えているけど、これが今後どう変化していくのかが楽しみ。

 

 

 

 

ICL②(適応検査 2回目)

前の検査の5日後の水曜日に2回目の適応検査だった。元々前の検査の翌々日に申し込んでたけど、仕事の都合で急遽水曜に変更。2回目の検査は時間は枠が空いてたらその場で指定できて、午前・午後みたいな大まかな指定にする必要はなかった。2回目の検査が終わった時点でレンズを注文できるので、早めに注文したい時は2回目の検査も早く済ませた方が良いかもしれない。

 

ICLの適応は治療を有する眼内病変がないか、前房の深さや角膜内皮細胞数が充分あるかで決まる。1回目の検査では角膜内皮細胞数は手術するには充分な量(右目:2971個、左:2906個)だった。昼寝を結構したり、寝る直前までつけていたから心配だったけど、年齢別の基準値と比べても、10数年間コンタクトを使ってた割には減ってなくてよかった。5年位前から酸素透過率の良いレンズ(デイリーズトータルワン)に変えたのが良かったもかもしれない。

alcon-contact.jp

 

周りの知り合いでICLを受けた人は、知ってる限りで6人いて、内訳は

・高校同期→1人(7年前に受けた)

・大学時代の留学の同期・後輩→3人(同い年〜数個下くらい この3年の間に受けた)

・2個下の職場の後輩(研修医になる直前に受けた)

・2個上の職場の先輩(専攻医になってから受けた)

と自分と同い年〜後輩位の人が多い。

手術直後は1.5〜2.0見えて、最終的には1.0〜1.5位に落ち着いた、という人が多かった。

 

適応検査の前にコンタクトの非装用期間(ソフトで3日間)があるのは、コンタクトの装着で角膜の形状が変わるかららしい。たしかにコンタクトをやめてから見え方が変わった(前より矯正視力がでなくなった?)感はある。ほんとに3日間やめる必要があるのかについては微妙で、3時間以上空けたら良いんじゃないか、みたいな文献

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jorthoptic/46/0/46_046F124/_article/-char/ja/

もあったけど、まぁ正確なデータを出すために一応装用中止期間を守ることにした。

www.jstage.jst.go.jp

 

2回目の検査は、前受けたビルの隣のビルだった。

もう名前を出してしまうと、「アイクリニック東京」というところで、料金は事前・後の検査を全部含めて73万円だった(乱視ありだと83万円)。今回は丸の内トラストビルの方。

他に受けるかで迷ったのは品川近視クリニックだった。これは単純に安いから。ただ度数で値段が変わるのと、色々な評判を見て結局今のところに。

注意したいのは、

・医療費控除を受けるためには領収書を毎回もらっておく必要がある(再発行できない)

・年を跨いで支払うと医療費控除額の値段が変わってしまう(10万円を越えた分が控除、の10万円の部分を2回支払わないといけない)ため、2-3万円程損する

という点。

今年外勤をしまくったおかげで、結局医療費控除を概算すると支払わないといけないのは50万円代くらいまで下がった。「できるだけ収入が多い年に」「年を跨がないように」手術を受けて支払うのが良いかもしれない、と思った。

 

2回目の検査は早くて、17時半開始で、18時過ぎには終わってた。前回同様気球の検査と、赤緑試験、矯正視力の測定をした後は、すぐ眼科医の診察があって終わりだった。今回は散瞳薬は使わなかったから検査後の見え辛さはなく快適だった。

度数については視能訓練士、眼科医の診察で質問していって、最終決定した。

視能訓練士の方には、度数を一段階(-0.25D)落とした落とした時に老眼の度合いがどれくらい違うかを聞いた。(→1-2年位メガネを作るのが遅くなるかもしれない、と言われた)。はじめもっと下げようかと思っていたけど、実際の外の風景の見え方も試してもらえて、最終的に完全矯正より-0.25Dだけ下げた度数に決定した。見え方は完全矯正だと両目で1.5〜2.0くらい、-0.25Dだと右1.5、左1.2だった。2回目の視力測定の時はできるだけ力まないでぼんやり見て、わからない時はすぐわからないと答えてたから、それくらい見えてたら充分だと思った。(正直、2.0のランドルト環はこれほんとに開いてる?って感じだった)。メガネの測定だとコントラストが下がって文字も小さくなるから、実際にはもっとはっきり見えることが多い、とのことだった。

眼科医には、①度数の度合いによって近視の進行度合いが変わるのか、②どれくらいの度数に合わせる人が多いのかを尋ねた。①については、完全矯正にするのと少し弱めた方にするのと、どっちの方が軸性近視が進むかについては、色々な報告があって結論は出ていないらしい。最近の報告だと、完全矯正でしっかりピントをあわせた方が進まない、ってデータが出てたけど、理論が不明だから、なんとも言えない、どのみち軸性近視は一部の病的近視を除けば20歳位で進行が止まるから、自分位の年で完全に合わせるかどうかでははあまり変わらず、少なくとも完全矯正〜3段階落とし(-0.75D)のどこにするか位ではほぼほぼ近視の進行には影響しないとのことだった。②については、だいたいの人が完全矯正か1段階落とし(-0.25D)で、2段階落としはそれより少なそう(イメージ1-2割位?)、3段階落とし以上はあまりいない、って感じの言い方だった。

説明を受けて度数を最終決定して、手術日を決定した。執刀医は4人いて、どの執刀医でも予約の取りにくさは変わらないとのことだったから、一番有名な北澤先生にしてもらった。今の予約だとレンズがあれば11月末には手術できるとのことで、仮押さえしてもらい、レンズ代の30万円をカードで支払って終了。残りのお金(42万円)は、今ここで払っても良いし、手術の時に支払っても良いとのことで、一応分割にして手術の時に払うことにした。

今回友人からの紹介という枠で1万円割引になったけど、一応ICLのサイトで感想を書くと同じ様に1万円割引にできるサイトがあるらしい。(→https://icl-minna.net/apply_13_001/) ただ併用はできないみたいだから、今回は友人からの紹介の方で良かった。

現在はレンズの在庫を確認してもらってて、手術日を最終決定する段階。YouTubeで体験談を見て、痛かったりしみるって言う人と、そうでもなかったって人がどっちもいて、ドキドキする。不安と期待とどっちもありつつ、今と見え方は確実に変わりそうと思い、期待の方に気持ちを傾け、手術日を待つ。

ICL ①(適応検査)

ICLの適応検査を受けてきたので、備忘録と、今後受けるかもしれない人への参考に少しでもなればと思い記載。

コンタクトを15年位使って、これあと何年位使えるの?角膜内皮細胞減ったら白内障の手術もできないし不安だなと思って、何年か前から気になってたものの、いざ手術を受けようとした時に、

・20代後半だともう少し近視が進行するかも

・目の手術、、なんか怖い。

・将来老眼になった時に強く出るのが心配

と懸念事項が出てきて見送っていた。

でも最近は、直近5年位はどんだけ寝る前にスマホをポチポチしてもコンタクトの度数が変わっていないし、そろそろかな、と思ってたら、大学の留学の時の後輩が最近受けました、という報告をinstaで見てふんぎりがついたところ。

この数年でICLを受けた知り合い(合計7人くらい 自分より2-3歳下が多い)が増えてきて、みんな快適って言ってたのもあって、まずは術前検査からいくか、と思って調べてみた。

(ちなみに、近視の方が老眼になった時楽なんじゃない?という考えは、この前の帰省の時に自分より近視の強い父(60歳)が、「最近は見づらいからメガネを3つ使い分けてる」って聞いて、そしたら近視が残っているのも不便だな、、って思って打ち消された)

 

近場で色々調べたら、instaで報告を見た東京駅日本橋側の某クリニックが一番良さそう。報告してた後輩に紹介制度(手術代が1万円offになるらしい)を聞いて、予約。

結構初診の予約が空いてて、日曜の昼にその週の金曜の午後が予約できた。午前or午後の指定はできるけど、細かい時間の指定はできないみたいで、翌日に16:00〜、と具体的な予約時間のメールが送られてきた。

コンタクトで角膜の形状が変わるから、検査の3日前からは検査はコンタクトの装着はできないらしく、火曜〜メガネ生活へ変更。久しぶりの終日メガネは新鮮だけどフレームが重くて少ししんどい。

金曜の検査は、綺麗なオフィスビルの2階だった。受付の人とか、視能訓練士の人達が終始笑顔で、よく訓練されているんだな...という印象だった。

眼圧測定、前房の区画、屈折度数を機械で測ったあと、実際の裸眼と矯正視力の検査があった。

眼圧は目に風がシュッとかかる検査で、結構気持ち悪いと聞いていたけど意外と大丈夫だった。これならオペも全然いけるかもしれない、と思った。

視力検査では赤と緑を比べて「どっちがはっきり見えますか」という検査があった。赤の方が見えるとまだ視力が矯正できる、という指標になるけど、(昔視力回復トレーニング、みたいなのに連れていかれたせいか)完全矯正だと視力低下が進むんじゃないか、という強迫観念があって、「まだ赤の方が見えます」って言うのが怖かった。ただ、実際の度数は自分で調整できるというのと、まずは完全矯正の視力がわからないとそこから調整できないから正確な指標を出すことが大事、と言われて、安心して検査を受けることができた。結局完全矯正だと、先に機械で測った屈折度数とほぼ同じ(右目だけ-0.25Dでも変わりなし)で、両目2.0の結果が出た。

そこからは実際の屈折度数の調整だった。これは2回目の適応検査にも調整できるとのことだった。近業のために少し近視を残そうと思って、-0.75Dと-0.5Dを試したけど、結局快適に過ごせそうな-0.5Dの方を選ぶことにした。乱視については両目とも-0.5Dで、乱視を感じやすい値値(-1.25D以上)には至っていないから、乱視なしのレンズでいけそうとのことだった。

ランドルト環を見ての視力検査が終わった後は、眼底検査のために散瞳薬を点眼。20分ほどで目が開いて、あたりが眩しくなってきた。他のblogだと眩しくて外歩けなくなる位だからサングラスを持ってくると良いと書いてたけど、室内についてはそれ程ではなかった。ただ薬の影響か手元の文字が二重に見えるのと、辺りがぼやけて見辛く、少し頭痛がした。しっかり散瞳を確認した後に、眼底検査を受けた。少し網膜変性(?)があるけど、近視の人ではよくある所見で、網膜剥離になってたりとかはないとのことだった。

最後に医師との問診。絶対めんどくさい患者と思われるななと思ったけど、自分も医者ですってアピールして、質問をした。聞いたことと回答は以下の通り。

・少し近視を残した(-0.5〜-1D位)方が、将来老眼になった時のために良い?

→老眼はどうせみんな+3〜+4D位進むから、それ位近視を残しても老眼になるのが1年遅くなるか位で、誤差の範囲。ただ少し緩めを希望の場合、完全矯正にすると過矯正になって頭痛やめまいがしたら大変だから、少し落としても良い。元々完全矯正だった人はそのまま完全矯正で合わせる(だいたい半分くらい)

・完全矯正だと近視が進む?

→完全矯正よりは、年齢の影響が強い。30歳位までは進むかもしれない。

・1.2〜1.5位の視力で調整しても上ブレすることが多い?

→人それぞれ(はっきりした回答はなし)

問診の医師はおそらくオペをする医師とは違いそう。最後の質問は(自分が外来している時にもよくあるけど)ぼやかした言い方だな、という印象だった。

ここまで2時間で終了。終わった後4時間位は散瞳してなんとなくぼやける状態が続いて、翌朝にはスッキリ治った状態だった。次の2回目の検査は翌日以降で予約できるとのことで、ひとまず翌々日に予約して、引き続きメガネ生活を続けた。