ICL⑥(手術2週間後〜1ヶ月後)

<手術2週間後>

2週間も経つと、見え方がだいぶ安定してきた。

1週間検診前後はドライアイが強くて不便を感じることもあったけど、ヒアルロン酸の点眼薬をもらってからは改善された。

近くを見るのも困らない。眼性疲労予防のために念の為デスクワーク用の凸レンズは家での作業中はつけているけど、仕事中はカルテを見る時もつけていない。見え方は1週間検診の時とほぼ同じで、おそらくこの度数で安定するのだろうと思う。ただ、1週間後検診で屈折度が微妙にマイナスよりだったのもあって、近視の進行だけ怖い。(これはコンタクトやメガネの時も同じだけど。)

遠くの景色は、くっきり見える。ただ最初の遠視気味だった時と比べると、遠くのほんとに小さな文字のコントラストは下がったか?と思う。たとえば手術直後はマンション(12階)の部屋から下を通ってる速度制限の看板もくっきり見えていたけど、今は普通にしてたらぼんやり文字がわかって、少し遠くを見ようとするとくっきり見える、という感じ。

一回視力2.0の世界を経験してわかったのは、

・視力が少し下がった(0.8-1.0位)時って、日常生活には全く不便しないけど、街なかを歩いているとより目が良い人の方が脳に入ってくる情報が多いんだな、ってことだった。やっぱり眼性疲労が来ない程度には、くっきりと遠くが見える様に矯正してもらうのは大事だなと思った。

もう一点は、

・乱視が実はある程度視力に影響を与えているということ。手術直後には左右の近視・遠視の度数は全く同じだったけど、見え方が少し違った。実際機械で測ってみると、乱視の度数が左右で-0.5D違った。乱視の程度は-1.25D位までなら視力に影響しないらしいけど、ほぼ正視の状態になると、乱視を補正してあげると見え方がぐんと上がって、QOLが上がるのだと感じた。今まで乱視の補正はしたことなかったし、結果的に度数としても補正が必要な程度はなかったけど、メガネやコンタクトの補正の時に乱視の補正も加えることで眼精疲労が改善される余地はあるのだろうなと感じた。

一週間検診では両目とも-0.25Dだった。若干近視気味なのが気になって色々調べたけど、一応軽度近視の定義は-0.5D以下で、そういう意味では正視の範囲だった。あと、最近は中学生位になると90%以上は-0.5D以下らしい(↓慶應の付属でのデータだから受験の影響があるかもしれないけど)

https://jamanetwork.com/journals/jamaophthalmology/fullarticle/2747744

やや遠視気味の人も含まれていることを考えると、90%以上の人よりはよく見えていると考えると、結局眼性疲労も来ていないし今の度数で良かったのかもしれない。

 

<手術1ヶ月後>

↑の記録を下書きで書いて2週間経ち、検診のある術後1ヶ月となった。

2週間〜1ヶ月の間は、どこを見るのも安定している一方、手術直後と比べると見え方が落ちたんじゃないか(前は道を歩いていて、視界に入る文字がすべてくっきり見えていたのが、遠くの小さい文字はぼやける様になった気がする)と思って、少し不安だった。ただそれでも、職場や電車の中、道を歩いている時、ビルから遠くの景色を見た時など、今まで見た時と比べて明らかに見えてる...!と清々しい気持ちになるのは変わらなかった。

ハローはおそらく視界への入り方は変わらないのだろうが、ほぼ気にならなくなった。「脳が認知しなくなった」に近い。イメージとしては、メガネを掛けている時に、ライトの加減でメガネの縁が一瞬見えるのが、別に気にならないという感じ。

術後1ヶ月の診察の時も当直明けだった。少し早めに終わったので昼過ぎに行って、寝不足(5時間睡眠位)の程々のコンディションで臨んだ。

結果は以下の通り。

 

みぎ:-0.25D 乱視 -0.25D 視力:2.0

ひだり:0D  乱視 -0.75D 視力:2.0

 

視力2.0出たのが意外だった。右はスラスラ2.0まで読めて、左は1.5まではスラスラ、2.0は少し頑張ってという感じだった。見え方としても、片目ずつで見ると右の方がはっきり見える印象だった。屈折度数はほぼ正視で、1週間検診と比べても進んでいないのが安心した。2.0見えてる、って結果で出ると心なしかより見えるようになった気がした(単純)

1ヶ月検診までは3種類の目薬を1日4回だったのが、1ヶ月検診からは2種類になった。2種類の点眼(クラビット、ジクロフェナク)は1本ずつもらって、使い切ったら終了だから、あと1ヶ月ちょっと点眼をすれば終わりになる。次は術後3ヶ月検診。

ドライアイも治って、生活としては何不自由なく過ごせるようになった。今回のICLで諸々検査を受けて特に思ったのは、

・同じ度数でも乱視を(あまり度数が強くなくても)ちゃんと矯正した方が見え方の質が上がってQOLが良くなる→メガネ、コンタクトでは積極的に合わせた方が良い

・外出する時とかに、低矯正で見えると思ってても、実は気づいてないだけでしっかり矯正した方が情報量が上がってストレスが減る→近業がよっぽど多くなければしっかり合わせた方が快適

という点だった。両者とも上記の手術2週間後の下書きの時点でも書いていたけど、一ヶ月経過した今でも同じ感想となった。

今は屋内での仕事ばかりでメリットをどれだけ享受できているかわからないけど、帰省や旅行などアウトドアな環境が多い中で過ごした時に、自然な状態で良く見える心地良さを噛み締めていきたい。